パリ地下鉄14号線 サン=ラザール〜メリー・ド・サン=トゥアン間が延伸開業

パリ交通公団(RATP)は、地下鉄14号線「サン=ラザール駅(Saint-Lazare)」〜「メリー・ド・サン=トゥアン駅(Mairie de Saint-Ouen)」間の延伸区間を2020年12月14日(月)に開業しました。

14号線はパリ地下鉄の中で最も新しい路線で、完全自動運転により高頻度で運転が行われており、ホームにはスクリーンドアが完備されています。中長距離列車のターミナルに接続する「サン=ラザール駅」と、パリ13区にある「オランピアード駅(Olympiades)」を結ぶ比較的短い区間が先行開業していました。今回開業したのは、サン=ラザール駅から北へ延伸し、地下鉄13号線と接続するメリー・ド・サン=トゥアン駅まで建設していた5.8kmの区間です。

途中、「ポン・カルディネ駅(Pont Cardinet)」「ポルト・ド・クリシー駅(Porte de Clichy)」「サン=トゥアン駅(Saint-Ouen)」の3つの駅が設けられます。ポン・カルディネ駅でトランシリアンL線、ポルト・ド・クリシー駅で地下鉄13号線、トラム3b線とRER C線、サン=トゥアン駅ではRER C線にそれぞれ乗り換えができます。ただし、ポルト・ド・クリシー駅については、14号線の駅が開業するのは少し遅れて2021年1月(予定)となっており、それまでの間は列車は通過します。

パリ地下鉄14号線 サン=ラザール〜メリー・ド・サン=トゥアン間が延伸開業

これまでサン=トゥアン地区からパリ都心へ向かう通勤客の多くは13号線を利用し、列車の混雑が問題となっていました。メリー・ド・サン=トゥアン駅から中心部のシャトレ駅まで約15分で結ぶ14号線の開通により、13号線の混雑が約25%緩和されるとパリ市は目論んでいます。

14号線は北はサンドニ・プレイエル駅、南はオルリー空港へとさらに延伸され、2024年までに全線が開業する予定です。